Coffee Stories
グラインダーも、タンパーも、ワイス・ディストリビューション・テクニークも、全部正しかった。それでもまだ、足りなかったものの話。
僕の名前は賢二、35歳のホームバリスタだ。家でカフェの味が出せたらと思って、3年前にエスプレッソマシンを買った。少しだけ、僕の話をさせてほしい。
先週の火曜日、午前6時半。
僕はキッチンのシンクの前に立って、いま淹れたばかりのエスプレッソを、そのまま流していた。クレマは薄っぺらく、湯気はもう冷めていた。流れていく茶色い液体を見ながら、僕は手の中の空のショットグラスを、しばらく握ったまま動けなかった。
「もう、無理だ。」
3年間、何百杯淹れてきたかわからない。それでも、僕は一度も、自分のラテに満足したことがなかった。同じ夜を過ごしていたのは、僕だけじゃなかった。
この3年間、僕は本当に、できることは全部やってきた。家庭用の限界を、業務用の道具と知識で埋めようとしていた。
どれ一つ、間違いじゃなかった。むしろ、全部正しい投資だったと、今でも思っている。コミュニティで広く共有されている「業務用品質を家で再現する正しい手順」を、僕は3年かけて全部実行してきた。それでも、僕のラテは、3年間ずっと同じ場所で止まっていた。
もちろん、マシン本体の買い替えも、何度も検討した。
14万円台の業務用規格機は、9barのOPV改造を入れれば化けると聞いた。でも、妻に説明できるラインを超えていた。並行輸入の人気機種は保証が日本で使えず、壊れたときが怖かった。7万円台の手頃な機種もあったけど、規格が54mmで── 結局、いまの周辺投資のほとんどが活きない、別の入口に立ち直すだけだった。
5万円台と20万円台のあいだに、僕が探しているマシンは存在しない。3年間、ずっとそう思っていた。
3年やって、もうひとつ分かったことがある。チャネリングは、ただの「飛び散り」じゃないということだ。
最初の半年 ボトムレスに替えたら、毎朝キッチンが小さなテロ現場になった。白いTシャツが茶色く染まる日々だった。ボトムレスを使うのをやめようかと、何度も思った。
半年〜1年 でも半年もすると、別の悩みが顔を出してきた。抽出時間が、毎回違う。昨日は25秒で30g出たショットが、今朝は15秒で出てしまう。同じ豆、同じレシピ、同じグラインド設定でも、だ。飛び散りより、「再現性」のほうが気になり始めていた。
2年目以降 そして2年目に入る頃には、もっと深い場所まで降りていた。苦味と酸味が、同じショットの中で同時に出てくる。甘みが、どこにも見つからない。「ギャンブル」と呼ばれる理由が、骨身に染みて分かった頃だった。
後で知ったのだが、これは全部同じ現象だった。プロが「チャネリング」と呼ぶ、たったひとつの現象。それが、習熟度に応じて違う顔で僕の前に立っていただけだった。そして、もう一つ気がついた。ワイス・ディストリビューション・テクニークやタンピングで「下流(粉床)」を整えるだけじゃ足りない。シャワースクリーンから落ちる湯そのものが偏っていたら、どれだけ粉を均しても、結局そこから崩れていく。海外のフォーラムでは「IMSのシャワースクリーンに換えたらチャネリングが減った」という報告が後を絶たなかった。上流と下流、両側を整えて初めて、再現性が出る。それが、3年で僕がたどり着いた結論だった。
でも、この話は失敗談じゃない。
あの火曜の昼休み、r/espresso を読んでいた僕の指が、ある一行で止まった。
シンクに流してきた「ねるねるねるね」は、家庭用の15気圧で無理やり作られた、偽物のクレマだったのだ。
あの火曜日の昼休み、僕がスレッドの下のほうで見つけたマシンの名前は、ECMN0といった。
調べてみると、つくっているのはGeviというアメリカ発祥のグローバル家電ブランドだった。日本市場にも数年前から上陸していた。
仕様を箇条書きにしてみて、もう一度、息を呑んだ。
ここで一度、この仕様が揃うマシンを最安値から並べてみる。
同じ仕様(58mm × PID × 9bar OPV × 金属グループヘッド)を箱出しで満たそうとすると、最安のLelit Victoria PL91Tでも約¥15万(ECMN0の約1.9倍)。
E61+HXのLelit Mara X(PL62X)で約¥26万(約3.3倍)。
ドイツ製プロシューマー機のProfitec Goでは¥409,940(約5.1倍)になる。
業務用の構造を、7万円台に降ろした一台。3年前の僕が「存在しないはず」と思っていたマシンが、いま目の前にあった。
もちろん、僕は疑った。ここまで揃って、この価格は何か裏があるんじゃないか。壊れやすいのではないか──と。しかし、仕様の下のほうに、もうひとつの事実が書いてあった。家電業界のメーカー保証は1年が標準。ECMN0は、その3倍にあたる「3年保証」付きだった。裏があるものに、この保証期間は設定できない。
スペックを並べただけでは、3年前の僕は納得しなかったと思う。だから、僕がこの1週間で調べた「なぜそれが効くのか」を、3年間の試行錯誤と照らし合わせて書いておきたい。
① 上流 ── 独自分散の金属シャワースクリーン。これが、僕がSECTION 3.7で気がついた「上流」のピース。家庭用標準シャワーは分散が荒く、湯が一部に集中してチャネリングの起点になる。そのため海外コミュニティでは、IMS(イタリアのIndustria Materiali Stampati社製のプロ使用シャワースクリーン)への換装が「事実上必須」とされている。ECMN0は最初から精密分散の金属シャワーを搭載しているため、この換装作業そのものが要らない。
② 下流の話 ── 58mm 業界水準のポルタフィルター。家庭用主流の51mm/54mmと比べて粉床面積が広い。僕が自作したワイス・ディストリビューション・テクニークの「上から針で粉を均す」効果が、広い粉床ほどショット全体に行き渡る。3年かけて磨いてきたタンピングとワイス・ディストリビューション・テクニーク の精度が、初めて本来の意味で活きる場所だった。
3年で僕が学んだ「上流と下流、両側を整える」── その思想が、最初からマシンの設計に入っている。
③ 圧力 ── 9bar Dynamic OPV。エスプレッソ業界の標準は9bar。家庭用の多くは「15bar」「19bar」を看板に掲げているが、それは最大ポンプ圧であって実際の抽出圧ではない。15気圧で押し出されたクレマは、SECTION 5で気がついた通り、偽物の泡になる。ECMN0はOPVが過剰圧を逃して、改造なしで業界標準圧に合わせてくれる。
④ 温度 ── PID 3段階(92℃/94℃/96℃)。エスプレッソは、繊細な飲み物だ。業界では、抽出温度は 3段階で使い分けるのが定説。家庭用マシンには「上・中・下」のような曖昧な温度表記しかないものも多いが、ECMN0は 92℃/94℃/96℃ と数値で明記し、PIDで温度を管理している。
⑤ 耐久 ── SUS304ステンレス製グループヘッド。プラスチック製のGHは熱伝導が悪く、温度が下がって酸味が出る。海外のSolisユーザーコミュニティでは、プラスチック部品の破損や水流の偏りを補うため、金属IMS製シャワースクリーンへの換装やOPV改造が文化になっている。ECMN0は最初から金属GH+金属シャワーで、改造の必要がない。
⑥ ポンプ ── イタリアULKA社製 20bar。業務用マシンで世界中採用されるブランドだ。OPVで9barに減圧して使うが、出力に余裕があるポンプほど、その9barが安定する。
並べてみると、ひとつひとつの強みが、僕がやってきた周辺投資のどれかと対応していた。3年間の投資のうち、ひとつも無駄にならない。それが、調べれば調べるほど見えてきた構造だった。
ここまで読んで、「賢二1人の感想じゃないか」と思った人もいると思う。だから、僕以外の声も並べておく。
GREENFUNDINGのプロジェクトページには、4名の現役バリスタ・プロフェッショナルが名前と実績つきで並んでいた。以下に紹介する4名のコメント・推薦は、すべてGREENFUNDINGプロジェクトページに掲載されているものを引用したものだ。
HARUさんからは「ラテアート大会優勝者からしても申し分ない」というコメントまで寄せられている。世界大会ファイナリスト、複数大会の優勝者、業界40年のロースター ── 立場も流派も違うプロが、同じ家庭機に揃って名前を出すこと自体が、ひとつの評価だと思う。
そしてGREENFUNDINGを開いて、僕はもう一度息を呑んだ。本日時点で660名超のサポーター、支援総額¥4,063万円超。
セミオートエスプレッソマシンで¥3,000万円を超えた日本のクラファン事例は、僕が調べた限り、これが初めてだった。サイタスネオ(Makuake)は最終¥1,581万。¥4,000万を超えたデロンギ・リヴェリアは「全自動」だ。
SECTION 2 で僕が「同じ夜を過ごしていたのは、僕だけじゃなかった」と書いたあの直感は、「日本初」の規模で数字になっていた。
価格構造も、隠さずに書いておきたい。3年前の僕なら、ここをいちばん知りたかったはずだから。
GREENFUNDINGでは、4つのリターン枠が並んでいる。マシン単体と、専用グラインダー付きのスターターセット。それぞれに超早割(完売済)と早割が設定されている。一般販売予定価格はマシン単体で 79,800円、セットで 109,600円(ともに送料税込)と記載されている。
注目したいのは、価格の刻み方そのものだ。マシン単体は超早割で 49,800円、早割で 59,800円、一般販売で 79,800円。「5万円台」というレンジが、超早割と早割の2段で意図的に確保されている。3年前の僕がずっと探していた、そのレンジに届くように設計されている。
すでに上の2段(超早割マシン単体248名、超早割セット199名)は枠が埋まり、いまは早割の下2段が動いている。
① 超早割 マシン単体
¥49,800 SOLDOUT
② 超早割 マシン+グラインダー
¥69,800 SOLDOUT
③ 早割 マシン単体
¥59,800 残111個
④ 早割 マシン+グラインダー
¥75,800 残378個
| リターン | 支援価格 | 一般販売予定 | 状況 |
|---|---|---|---|
| ① 超早割 マシン単体 | 49,800円 (▲30,000) | 79,800円 | SOLDOUT 248名 |
| ② 超早割 マシン+グラインダー | 69,800円 (▲39,800) | 109,600円 | SOLDOUT 199名 |
| ③ 早割 マシン単体 | 59,800円 (▲20,000) | 79,800円 | 残111個 110名支援 |
| ④ 早割 マシン+グラインダー | 75,800円 (▲33,800) | 109,600円 | 残378個 103名支援 |
「5万円台と20万円台のあいだに、僕が探しているマシンは存在しない」── 3年間そう思っていた、ど真ん中の空白に、いま、マシンは立っている。
買い替えを検討していた3年間、僕がいちばん怖かったのは、価格でも仕様でもなかった。壊れたときに、どこに連絡したらいいか分からないことだった。
家電量販店で買う国内向けマシンは、業界標準でメーカー保証は1年。並行輸入の人気機種は、保証が日本で使えない。SECTION 3.5で僕が並行輸入を諦めたのは、まさにそこだった。
ECMN0は、GREEN FUNDING 経由で支援すると、3年保証がつく。業界標準1年の3倍だ。PSE適合の100V日本仕様だから、変圧器も要らない。万が一の故障時には、日本法人が同等品交換を含めて対応してくれる体制になっている。
「壊れたら自分でULKAポンプを交換する」コミュニティの DIY 文化を、否定はしない。でも僕は、もう毎朝の20分を返してほしい人間だった。3年、面倒を見る、と言ってくれる相手がいることの安心感は、たぶん想像以上に大きい。
「いま」を強調する理由は、煽りたいからじゃない。淡々とした事実が3つあるだけだ。
事実①:超早割①(マシン単体 49,800円・248台)と超早割②(マシン+グラインダー 69,800円・199台)は、すでに支援枠が埋まっている。残っているのは早割③(59,800円・残111個)と早割セット④(75,800円・残378個)。
事実②:GREENFUNDING プロジェクトには支援期限がある。期限を過ぎると、ここで設定された価格と3年保証の組み合わせは、いったん閉じる。
事実③:そして個人的に書いておくと ── 5万円台と20万円台のあいだの空白を埋める家庭機が、日本市場で恒常的に売り続けられるとは限らない。3年前の僕が探しても見つからなかった、ということが、そのことを証明していた。
3年前の自分に伝えるとしたら、僕はここで一度立ち止まれと言うと思う。
珈琲豆 山倉 × Gevi Original Blend
(100g)プレゼント
新潟・江南区の「珈琲豆 山倉」さんによる、このプロジェクトのために仕上げた特別ブレンド。代表の山倉政美さんはコーヒー一筋40年、二代目の山倉勇太さんと共に世界中から厳選した30種類以上を毎日自家焙煎しています。
クーポンコード
ECMN0-BEAN-2026
① GREENFUNDINGで支援する
② 支援後、運営から Gevi Japan のアドレスで確認メールが届きます
③ そのメールに クーポンコード「ECMN0-BEAN-2026」 を返信
④ マシン本体と一緒に「珈琲豆 山倉 × Gevi Original Blend」をお届け
※ Gevi Japanからのメールが届かない場合は迷惑メールフォルダも必ずご確認ください。
※ 本特典は本記事から支援された方限定のキャンペーンです。クラファン期間中のみ有効。
ここまで読んでくれた、あなたへ。
もし3年前の自分に手紙を書けるなら、僕はこう書く。「タンパーも、ワイス・ディストリビューション・テクニークも、グラインダーも、英語圏のバリスタたちの動画も、毎朝の20分も、ひとつも無駄じゃない。その続きを書くマシンが、ようやく日本に来る」と。
あなたが同じ場所で立ち止まっているなら ── 毎朝ねるねるねるねみたいなショットをシンクに流して、それでも「家庭用はこんなもの」と納得しようとしているなら ── この記事はあなたのために書かれたんだと思う。
3年間、僕がやってきたことは全部正しかった。足りなかったのは、上流と下流の両側を最初から整えてくれるマシンだけだった。
判断は、あなた自身のものだ。
※本記事は、Gevi(株式会社SPACE)の提供によりお届けしました。